獲れたて人気 観光資源にも
江の島片瀬漁業協同組合が2009年から続けてきた片瀬漁港直売所の鮮魚販売が、先月20日で終了した。水揚げされたばかりの地魚が手頃な値段で手に入るとあって人気を集めたが、近年の不漁続きで運営難が深刻化。関係者は「終了は苦渋の判断。運営形態を見直し、今後改めて販売する機会を設けていきたい」と話している。
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直売は片瀬漁港が整備された翌年10月にスタート。同組合が江の島沖に設置する定置網では、「かながわブランド」にも認定される「江の島カマス」のほか、イワシやアジ、サバ、イカなど季節ごとに20〜30種類が水揚げされる。
営業日は土曜の定休と火曜の不定休を除き、ほぼ毎日。早朝に獲れた魚が数時間後には店頭に並ぶ新鮮さが売りで、開店1時間半ほどで完売する人気ぶりだった。テレビ番組などにも度々取り上げられており、観光資源としての側面もあった。
しかし、最盛期の漁獲は年間1千t近くあったが、ここ数年は激減。同組合によると、18・19年は平均約440tで、売り上げの低迷が続いていたという。漁獲減は相模湾一帯で問題になっており、黒潮が南下する大蛇行や潮の流れが速くなる急潮、海水温の上昇などが原因とされている。
同組合ではそうした状況を踏まえ、3年前から運営方法見直しを検討。「このまま続けていけば組合の運営そのものに支障が出かねない。これまでがんばってきたが、売り方を変えよう」と終了に踏み切った。
朝市 月1、2回開催へ
4月からは開催日を限定して朝市を開催する予定。月に1、2回程度で、日程は今後調整する。同組合では「回数は少なくなるが、地元で獲れた魚を今後も販売していけたら」と話した。
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