お楽しみは収束後に――。新型コロナウイルスの影響で窮地に立つ飲食店を支援しようと、将来利用する店の食事券を先に購入し、店の運転資金に充ててもらうプロジェクトが藤沢でスタートした。緊急事態宣言による外出自粛や時短営業などで売り上げが激減した店を、ひいきにしている客が応援する取り組みだ。
企画したのは「コロナに負けない藤沢の店たち」実行委員会の小林剛輔さん(48)。元々SNS上で発信していたアイデアを藤沢の事業者仲間の協力を得て形にした。
仕組みはこうだ。実行委が配布した共通食事券(500円×100枚)を参加店が販売する。客が食事券を利用できるのはコロナ禍の「収束後」で、利用額は会計総額の半分まで。店側はすぐに5万円分の現金収入を得ることができ、「コロナ後」にもう一度客と接点を持つことができる。
また万が一応援する店がなくなってしまった場合の資金補填や印刷費を賄うため、近くネット上のクラウドファンディングで資金を募る。
参加店は28日現在で居酒屋やカフェ、イタリア料理店など約20店舗。今後100店舗をめどに参加店からの申し込みを受け付ける。収束後には参加店による「アフターコロナスタートダッシュキャンペーン」も構想しており、窮状を打開していきたい考えだ。
危機感共有して
「飲食店の状況は皆さんが思うよりも深刻。わずか5万円でも、例えばテイクアウトを始める資金にすれば10万円になるかもしれない」
自らも中華料理店「味の古久家藤沢店」など7店舗を展開する小林さん。飲食店を取り巻く深刻さは肌で感じている。
ランチ客をターゲットとする同店でさえ、5割近く売上が激減。「うちはまだいい方。この状況が長く続けば、藤沢にある飲食店の半分近くがなくなってしまうのでは」と危惧する。
行政による支援策はありがたい。その一方で「我々は商人。券はお客さんから『応援している』という証で励みになる。好きなお店がなくなってしまわないよう、応援してもらえたら」と協力を呼び掛けた。
食事券の販売店や利用可能店舗は公式ホームページ(https://kokuya.jimdo.com/ふじさわ共通お食事券サイト/)まで。
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