葛原に自転車練習場を整備している市自転車協会理事長の 宮本 祐太郎さん 市内在住 31歳
競技の裾野広げたい
○…2020年東京五輪の新種目に選ばれるなど注目を集めるBMXやマウンテンバイクの自転車競技。競技の普及や選手育成のため、葛原の空き地に手作りの練習場を整備した。草刈りや不法投棄のごみの処分など荒れた土地をほぼ1人で整えるのに1年以上。「将来、BMXやマウンテンバイクで活躍する子どもたちが増えますように」と目を細める。
○…小学5年生の時に友人がマウンテンバイクに乗る姿を見て「おもしろそう」と始めることに。初めはマウンテンバイクを買ってもらえず、かご付き自転車のかごを取ってレースに参加したという。「とにかく自転車に乗りたい、レースに出たい思いが強かった」。6年生になり、本格的にレースに参加するようになると腕がめきめき上達。2010年に全日本マウンテンバイク選手権の4クロスで3位になるなど、トップレベルで戦ってきた。
○…「野球やサッカーは習い事や部活があるのに、なんで自転車は無いんだろう」。そんな疑問を持ったのは中学生の頃。自転車部を作りたいと学校に掛け合ったり、将来の夢がテーマの作文には「自転車を習い事にできる環境をつくりたい」とつづった。現在は、その夢を叶えるように藤沢市自転車協会の理事長を務め、BMX・マウンテンバイクのチーム「KOASTAL」を立ち上げ代表となるなど、練習環境の整備や選手の育成、自転車競技の普及に力を入れる。
○…競技人口が少なく、まだ世間からの認知度も低い自転車競技の世界では、仕事の合間をぬって練習や大会に参加する選手も少なくない。「子どもの頃に抱くプロライダーになりたいという純粋な気持ちを実現できる環境を」。業界発展のための道をつくる。
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