最近ではめっきりと見かけなくなった鯉のぼり。「子どもたちのためにも大空に泳がせよう」と11日から、週3日ほど1人で鯉のぼりを掲げている大学生がいる。
辻堂元町在住の高橋海人さん(19)は、都内の大学に通う2年生。小さい頃から鯉のぼりが好きで、自前のものを鵠沼子供の家の前にある畑と鵠沼小学校で掲げている。子どもたちの登校に合わせ上げ、夕方に下ろすのがほぼ日課だ。
「もの心がついた頃には好きだった」という高橋さん。小学5年の時には、近所の人形店が掲げる鯉のぼりが欲しくなって、店に数十回通ってお願いし、中古品をプレゼントしてもらったほど。
持っているだけでは飽き足らず空を泳がせたいと、中学2年になると母校の鵠沼小学校に掲げられるように校長に直談判。承諾を得ると、それ以来、子どもの日が近づくと鯉のぼりを飾り付けている。
3年前からは、昔から通っている「苅田お囃子保存会」の先生でもあった山口晴義さん(80)の畑の一画に、頼み込んで長さ10・8mのポールを立て掲げるように。畑は県道30号線沿いにあることから道行く人の目に付きやすく、「写真を撮ったり、子どもが喜んでいる姿を見るとうれしい」と高橋さん。「知らない方から『いつもありがとう』とお礼を言われたこともある。鯉のぼりがコミュニケーションのきっかけになっています」と笑顔を見せる。
昨年はコロナ禍の自粛ムードで回数が少なかったが、今年は水・金・日曜の週3回、5月5日まで掲げる。
「大きいのは、尾びれが風にヒラヒラとなびく姿が好きなんですよ」と見上げる目が優しく輝いていた。
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