第44代藤沢市議会議長に就任した 佐賀 和樹さん 鵠沼松が岡在住 48歳
36人の代弁者として
○…1999年、当時最年少26歳で初当選して以降、若手政治家の急先鋒として走り続けてきた。今や現職市議のなかでは最多に次ぐ6期目のベテラン。「今の自分があるのは目をかけてくれた先輩や議論を重ねてきた同僚議員がいてこそ」と感謝を述べつつ、議長の重責に襟元を正す。「議会運営も時代を経て進化している。変遷を知る身として、次代に向けて道しるべを示したい」
○…人生の転機は23歳のとき。現在の片瀬漁港近くに一大リゾート施設を建設する「湘南なぎさシティ計画」を父から聞かされて、「普段サーフィンをしていた江の島近くの大切なポイントが消えてしまう。なんだそれは」。素朴な疑問と憤りが湧きあがった。夏の炎天下、仲間とビーチを歩き1万2千筆を超える署名を集め、デモ行進も実施。茶髪の若者の市民活動に冷ややかな目もあったが、次第にニュースで取り上げられるなど自ら潮目を変えていった。地元住民の根強い反対もあり、結局計画は頓挫。当時の体験が政治家を志す原点になった。
○…昭和期を代表するボート競技指導者の祖父と、日本サーフィン界の草分けで高名な建築家の父を持つ、鵠沼の名家に生まれ育った。日本サーフィンの始まりは父ら兄弟が米兵に手ほどきを受けたのが起源といい、自らの遊び場も専ら海。幼少時代を振り返り「父とはキャッチボールをしたこともない」と笑う。
○…「議会のスポークスマン(代弁者)たれ」が議長としての自らの職責と心得る。長引くコロナ禍で市民生活に直結する議案は増え、議会としての責任感も増している。「36人の英知を結集し、コロナ禍を乗り切っていく。行政と力を携えながら、円滑な議会運営に努めたい」。精悍な横顔に覚悟がにじんだ。
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