藤沢のシンボルツリーを未来に残して──。
「市の木」でもあるクロマツを子どもたちの原風景にしたいと辻堂地域の有志4人が「クロマツプロジェクト」と銘打った活動を展開している。苗木を格安で販売し、民家で育ててもらうことで街の景観に残そうというもので、関係者は「少しずつ地域の風景を取り戻していきたい」と話している。
発案者はランドスケープデザイナーの岡部真久さん(41)=辻堂元町。昨春、コロナ禍で在宅勤務が増え、妻や娘と自宅付近を歩く中で40年間住み続けてきた街並みの変化に気付いたことがきっかけだ。幼少期を過ごした辻堂東海岸の実家にあった20本のクロマツがある原風景が思い出され、「風景デザインを生業としているが、灯台下暗しだった」と、友人の横山寛さん(40)=茅ヶ崎市菱沼=、菅原平さん(38)=茅ヶ崎市本村=、庭師の河合雅人さん(38)=川崎市=とともに活動を開始した。
苗木販売や植樹
昨年11月に横山さんが館長を務め、活動の拠点としているシェアスペース「ニュー公民館TSUJIDO」=茅ヶ崎市赤松町=にクロマツを植樹したことから本格化。SNSで情報発信を行い、今年3月下旬には同所でクロマツの苗木を販売した。「各家庭の庭で長く育ててもらえるように」と、「マツ枯れ」に抵抗力のある品種を仕入れ値の500円で販売。多肉植物のアガベなども合わせて、「ベランダなどにも映えるおしゃれな草木の組み合わせ」を提案。購入した近隣住民など6組からは「価格の安さから気軽に育てられそう」、「活動の主旨に賛同したい」などの声が聞かれ、手ごたえを得た。
2回目の販売は同所で6月下旬(26日(土)または27日(日)で調整中)を予定。岡部さんは「今後は生花店とも協力して鉢植えも販売しフラワーロスの課題も解決したい」と展望を語った。詳細はインスタグラム「KUROMATSU_Project」。
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