8月10日からレディオ湘南で通信講座を行う声優で講談師の 一龍斎 春水さん 大鋸在住 69歳
この声で届けたい
○…『宇宙戦艦ヤマト』の森雪、『シティーハンター』の野上冴子刑事を始めとする多くのキャラクターを声で演じ、子どものみならず大人をも魅了してきた。芸歴約50年のベテランの一方、40代にして講談の世界へ飛び込み、業界を驚かせた。自身を虜にした講談の魅力を、全8回講座で余すことなく語る。
○…幼少期は体が弱かったが、絵本の読み語りを通じ、様々な世界の人物にもなりきる楽しさが時を忘れさせてくれた。藤沢小学校で「音読が飛びぬけて上手い子がいる」と評判を呼び、鎌倉高校では放送部の名物部員に。卒業後は設立したばかりの声優学校に進んだ。在学中に初舞台を踏んで以来、七色の声で幅広く演じてきた。
○…活躍の一方で抱いていたのは「求められた演技ではなく、自身で自由に表現してみたい」という思い。そんな中辿り着いたのが講談師だった。全登場人物、ナレーション、効果音を一人で演じ分ける日本の伝統話芸。人間国宝・一龍斎貞水氏の舞台に衝撃を受け惚れ込み、弟子入りした。講談の伝統、軍記や歴史書物など「男の美学の世界」に対し「女性で声優の私ができること」として、『中村久子伝』など歴史上で活躍した女性にスポットを当てる新作講談に力をいれる。
○…街を歩くと「はるみちゃん」と声がかかり「やっぱり地元が一番」とはじける笑顔。慣れ親しんだ藤沢に戻り15年、青春の思い出の海辺での散歩、母の介護で支えてもらった時など事あるごとに実感する。「もっと上手くなりたいという欲は忘れたことがない。きっと尽きることもないこの声でまだまだ届けたいことがある」。女性らしい柔らかさと芯の強さ、凛と伸びた背筋に、演じた名キャラクターたちの姿が重なる。
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