藤沢市の人口が7月に44万人を突破した。将来人口推計の見通しを4年前倒しで到達した形で、藤沢市への転入者は18年1万9998人、19年2万380人と増加傾向が続いていた。市企画政策課は「人口増は都市部への人口集中や、湘南エリアの人気なども要因。コロナ禍による移住加速傾向も含め、今後も増加が予想される」とする。
不動産会社の「住みやすい街ランキング」で上位に入るなど、人気を集める藤沢市。人口は12年に横須賀市の人口を超え、県内では横浜・川崎・相模原の3政令市に次ぐ4位となった。
人口の社会増を示す転入超過者数(転入者と転出者の対比数)は、2020年度の数値では、藤沢市は3244人。県内では横浜市の1万2447人、川崎市の5587人に次ぐ3位で、全国市町村別でも12位となっている。
また年代別では、15歳未満・15歳から64歳・65歳以上の3区分全てで県内唯一上位20位に入り、幅広い世代から人気を集めていることも分かる。
移住前の住所では、21年5月中の移住者では、最多が神奈川県内689人、次いで東京都311人、千葉県58人だった。
市では移住者へ「藤沢を選んだ理由」の調査はしていないが、「『湘南』という地域ブランド、知名度に利する所も大きい。交通利便性や、海など豊かな自然、災害への強さなど元々の地域財産に恵まれている」と説明。また「転居者を転入者が上回る、つまり住み続けたいまちとして藤沢を選んでくれている人も多いのでは」と話す。
市は当初人口増加のピークを44万4千人と推計、30年到達と想定していた。同課は「兼ねてから都心への人口集中があったが、コロナ禍で、東京都心や横浜市などの大都市から周辺地域への移住も増えたことが影響」と分析。50年まで人口とピークの推定を23年頭を目標に洗い直しをしている。
13地区で増減差
不動産としての湘南ブランド人気は根強く、藤沢駅、辻堂駅周辺など100、200戸入居を予定する大規模マンションが複数建設されている。また、村岡新駅などさらなる開発を予定している地区もある。
一方、市内13地区別で人口増減状況は異なる。出産・死亡の自然人口増を含む13地区別の世帯数比較は、21年7月時点で最多が鵠沼の2万6507世帯、最少が遠藤の5046世帯。増減では、コロナ禍前の19年同月との比較で、最多が同じく鵠沼の1302世帯増、唯一、御所見が減少しマイナス6世帯の7418世帯だった。
同課は「『湘南』イメージが強すぎることが影響しているのでは。市外への地域の魅力発信を続けたい」と話した。
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