カメラを持ち相模川を上流へ歩く高校生の男女5人。和気あいあいと、時にぶつかり合いながら、なぜ若者たちは映画を撮るのか――。自主制作長編映画『リテイク』の撮影が市内で行われている。監督はNPO法人湘南市民メディアネットワーク代表の中野晃太さん(34)=人物風土記で紹介。「映画を撮る若者たち」の姿を通し、「人と人がともに(それぞれに)生きていくことについての物語」を描く。
『リテイク』の舞台は夏休みの湘南。高校3年生のケイは、同い年の少女ユウを映画撮影に誘う。撮影するのは「川の上流に向かって男の子と女の子が旅をする物語」。映画作りの時間とともに、集まった若者5人の関係も移り変わっていく、という筋書きだ。
撮影は、作品内で描かれる映画のストーリー同様、相模湾から引地川などの川沿いに上流へ旅するように行われている。中野さんは「藤沢を舞台にした作品は多いが、観光地としての姿ではなく、藤沢市で暮らしているからこそ分かる『絵になる藤沢』の風景を撮りたい」と説明する。
高校生の作品がきっかけに
物語を引っ張る、映画撮影に情熱を注ぐ少女「ユウ」を演じるのは、バンド「チョーキューメイ」のボーカル、麗さん。藤沢総合高校で中野さんの映画授業に通った元教え子で、同作のエンディング曲『また、夏になる』も担当している。
制作のきっかけは、2年前に麗さんが撮影した映画『森は鳴き止まぬ』。麗さんはコロナ禍で授業が縮小する中、「どうにかして満足いく作品を完成させたい」と同校卒業後も中野さんに協力を仰ぎ、完成した作品はNPO法人映画甲子園主催「高校生のためのeiga worldcup2020」で優秀作品賞を受賞した。
同作は、中野さんがそのエピソードをもとに、自身の学生時代の映像作りの経験なども織り交ぜながらフィクションの物語として描いた。「若者ならではの純粋な表現への情熱と、仲間と共に、楽しみながら真剣に創作に向き合おうとする姿。その未来への可能性を描きたい」と意気込む。
映画の完成は来年3月を予定。試写会を4月に市内などで行うほか、各映画祭にも出品を企画している。
クラウドファンディングも
同作と、エンディング曲のミュージックビデオの製作費用の一部は、クラウドファンディングで賄われる。目標金額は30万円。11月30日(火)を期限に行われている。詳細は【URL】https://mo
tion-gallery.net/projects/retake-matanatuninaruへ。
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