JR辻堂駅北口の大型商業施設「テラスモール湘南」(辻堂神台)が11日、開業10周年を迎えた。県内でも有数の規模と店舗数を誇る施設として、今や湘南エリアを代表する施設に成長。今後はコロナ禍に伴う生活様式の変化への対応も視野に再出発を図る年と位置付け、担当者は「地域への尊敬の念は開業来大切にしてきた。今後の10年も地域に愛される施設であり続けたい」としている。
「地域に愛される施設に」
同施設は2011年11月11日に開業。同駅北口の大規模開発計画「湘南C―X」の中核に整備され、全281店舗が出店する湘南地域最大級の商業施設としてスタートを切った。
飲食やファッション、雑貨を始めとする多彩な業種や日本初出店の店舗などが話題を呼び、客数や売り上げは年々増加。18年4月には全店舗の4割にあたる117店舗を一新する大規模リニューアルを実施し、同施設を運営する住商アーバン開発(株)によると、同年5月〜19年4月までの売上高は過去最高の約554億円、来客数は約1820万人に達した。
ただ、昨春来は新型コロナウイルス感染拡大の影響が直撃。4月には政府の緊急事態宣言の発令を受けて臨時休館し、その後もまん延防止等重点措置や宣言の再発令で、好調だった都心や横浜など広域からの来客が落ち込んだ。
一方、顧客の7割を占める藤沢や茅ヶ崎を中心とする地元商圏は比較的影響が少なかったといい、「積極的なPRができない中、地域のお客様に支えていただいたことが大変ありがたかった」と担当者。現在は客足も回復傾向にあるが、「コロナ前と比較すると(客足や売り上げは)1〜2割減の印象」という。
コロナ禍の生活様式の変化に伴って顧客ニーズも変化しているといい、「外向きの買い物需要が減少し、家の中需要が増加した」。今後に向けては「ライフスタイルの変化に向けた対応が必要になる。地域から何が必要とされているか、ショッピングセンターとしてのあり方を今一度模索していきたい」とした。
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