藤沢駅南口のフジサワ名店ビル、ダイヤモンドビル、CDビルから成る「391街区」が3棟を解体し、一体化した複合ビルとして建て替える計画を検討していることが分かった。近くテナント入居者向けに説明会を開催する予定で、2022年度中の都市計画手続きも視野に合意形成を本格化させる。実現すれば駅周辺で最大規模の開発となる見込みだ。
3棟は1960〜70年代に完成。現在小売店や飲食店など65店が入居している。いずれも市民に馴染み深い商業ビルだが、関係者によると半世紀近くが経過し、老朽化対策が急務に。特にフジサワ名店ビルとCDビルは2017年に実施した耐震診断で「震度6以上の地震で倒壊または崩壊の恐れがある」とされ、同年に再開発に向けた準備組合が発足していた。
対象区域はエリア中心の市有地を含む約5千平方メートル。商業・業務・ホテルなどを柱とした複合ビルを想定しており、関係者によるとこのほど都市計画法に基づく法定要件が「ほぼ整った」という。
実現には、テナント事業者などへの説明会実施や都市計画決定の手続き、権利変換計画の認可などが必要になる。仮にスケジュール案通りに進めば解体、着工などを経て早ければ29年頃に駅周辺では最大規模の複合ビルが誕生する。
駅前の再開発を巡って市は現在、公共施設や民間施設を建て替える際のガイドラインの策定を進めている。民間施設の建て替えについては容積率の緩和や補助金の活用など支援策も検討。官民連携のまちづくりを推進し、魅力創出や活性化につなげたい考えだ。
駅周辺では現在東西地下通路の改修工事が進むほか、南口エリアでは自由通路の拡幅や小田急線の改札橋上化することが決まっている。
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