藤沢市のベンチャー企業が開発したAI技術を活用した金属製品の卓上検査システムが先月25日、かながわビジネスオーディションで上位3賞に次ぐ「KSP賞」に選ばれた。
開発した(株)トモミリサーチ(遠藤)の佐藤友美代表は「うれしい。これを自信に次につなげていきたい」と述べた。
同オーディションは、県内の優れたビジネスモデルの中から社会、経済への貢献度や、完成度、将来性などを専門家が審査する。今年は全県から89件がエントリーした。
受賞したのは熟練職人でも時間がかかるとされる金属製品の外観検査を自動化するシステム。
同システムでは職人の経験に頼っていた良品の判断基準を、装置内で複数撮影するだけでAIが学習。検査でも装置に対象品を入れるだけで、学習した良品基準と比較、傷などの欠陥をスピーディーに高精度で見つけてくれる。
複数の角度からの撮影と画像解析の工夫で、光の反射が邪魔をする金属製品検査の精度を上げ、AI技術を活用したプログラムで判断基準構築から比較検査のスピードアップを実現している。さらに、卓上サイズまでの小型化にも成功。町工場規模でも容易に設置が可能なため、職人不足が深刻とされる業界の「救いの一手」として評価された。
現在、同社では同システムを基に金属以外の光学素材や樹脂などの光沢製品検査への対応や、装置に検査品を出し入れする人手も必要としない完全自動化を考えている。佐藤代表は「町工場の声から生まれたシステム。今後もものづくりの現場に貢献していきたい」と意気込む。
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