江ノ島電鉄(株)(片瀬海岸)はこのほど、海岸沿いの国道134線を経由して江の島と鎌倉を結ぶシャトルバスの実証実験を実施する。ポストコロナを見据え、人気スポットをつなぐ新たな観光コンテンツを創出。地域課題の交通渋滞軽減や地域回遊性の向上にも役立てたい考えで、今後本格導入を目指すとしている。
シャトルバス「R134BUS」は2月23日(祝)〜28日(月)の6日間限定で運行。午後4時30分発の往路(鎌倉八幡宮付近駐車場〜江の島島内)と7時発の復路(江の島島内〜鎌倉駅)を設定し、各便20人、計240人のモニターを募る。
参加者は予めオンラインで座席を予約し、夕方以降のバス観光を体験。江の島を望む車窓からの景色や車内サービスを楽しんでもらう。またシェアサイクルの無料券も進呈し、地域内での回遊も体験してもらう。
実証実験は、同社が多様な交通サービスを一体的に提供する「湘南MaaSプロジェクト」の一環。現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」や、関東三大イルミネーションに選ばれる「湘南の宝石」の開催期間に合わせて企画した。
局所的集中、緩和を
コロナ禍以前、鎌倉市では局所的に観光客が集中する「オーバーツーリズム」による弊害が顕在化。毎年2千万人以上の観光客が訪れる一方で、電車が過剰に混雑したり、交通渋滞する状況が続いていた。藤沢市も時間帯やエリア集中の平準化を課題と位置づけ、一日を通じた観光振興に注力する。
こうした背景を踏まえ、同社はシャトルバスを運行し、従来はほぼ観光利用されてこなかった国道134線を活用した新たなスタイルを提案。「利便性」「楽しさ」「地域回遊」などの観点から公共交通ならではのメリットを訴えていく。
同社によると、モニター募集を始めた9日から応募が相次いだといい、担当者は「ニーズはあると実感できた。実証実験では時間通り運行できるかなど、課題を検証したい」と話す。
実証実験のモニター枠は16日現在すでに満員となっている。詳細は専用サイト(https://kamaeno-r134bus.jp)へ。
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