藤沢署が所管する藤沢駅南口交番=南藤沢=が、同駅周辺の再整備事業に伴い、今夏を目途に一時閉鎖される見通しであることが分かった。3月中に解体に必要な調査を行い、入札を経て建物を取り壊す。交番は2027年度以降、再度設置される予定だが、繁華街に隣接する立地でもあり、市民からは空白期間の治安を不安視する声も聞こえてくる。
相談件数最多、不安の声も
藤沢駅周辺地区再整備事業の一環。現在、駅舎の南北自由通路拡幅事業が進められており、23年度からは小田急側の通路拡幅と駅舎改良工事が先行して始まる。
藤沢署によると、交番が立地する土地は小田急電鉄が所有しており、跡地は工事に伴う車両スペースや資材置き場として活用される。再設置は同事業の完了を想定する27年度以降になる見込みで、「詳細の時期は未定」(同署)。関係者によると、改良後の駅舎ビルに入居する方向で調整が進んでいるという。
同交番は00年2月に完成。駅前の立地に加えて近隣には商業ビルや飲食店が集積しており、21年中の110番出動は1188件で市内11交番中4番目に多く、交番相談員の取り扱い件数は9930件で最多だった。
解体後の交番業務は北口駅前交番など周辺交番で分散して担うほか、専用車両で巡回し、事件事故やパトロール、各種相談など同等の業務を担う「アクティブ交番」も活用し、治安維持に取り組むとしている。
同交番の一時閉鎖について、7日、駅前を訪れていた鵠沼海岸在住の女性(77)は「やはり不安を感じる。駅前に交番があること自体が、市民の安全や防犯に繋がっていると思う」と話す。
同署では「アクティブ交番などを活用し、マンパワーを維持ながら、治安維持に当たっていく」とした。
|
|
<PR>
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>