藤沢市は片瀬地区の「片瀬宮畑遺跡」から縄文時代晩期にあたる約2900年前の地層から、当時の高潮か津波の痕跡とみられる堆積物を確認したと発表した。同時期の地震による痕跡は県内複数カ所で確認されているが、津波か高潮の痕跡としては県内初という。
昨年4月から5月にかけて宅地造成に伴う発掘調査で奈良・平安時代の遺跡を発見。さらに試掘を進めると、砂地の地層から黒い帯状の層が見つかり、堆積物内に含まれていた炭化物を放射性炭素年代測定にかけたところ、縄文時代後期〜晩期との分析結果が出た。
縄文晩期は市域のうち南部の大部分が海だったと見られ、遺跡は湾に面した一角と考えられる。今回の発見は同時代の状況を知る貴重な資料で、今後の災害研究への活用も期待される。発見場所は標高約3・5mで、市郷土歴史課によると「大地震の際は地面が隆起するため、現在の場所まで高潮や津波が到来したわけではない」という。
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