神奈川県高校野球春季大会(県高野連主催)の準々決勝が23日にサーティーフォー保土ケ谷球場で行われ、藤沢清流高校(大鋸)が立花学園(松田町)を4―3のサヨナラで下し、創部以来初となるベスト4進出を果たした。あす30日に決勝進出をかけ、桐蔭学園と対戦する。
藤沢から旋風を巻き起こした。
同点に追いつかれ、3―3で迎えた9回裏。2死2、3塁から代打・樫山航陽選手(3年)が放った打球は遊撃の後方へと落ち、サヨナラの決勝打となった。創部初の4強が決まった瞬間。ベンチから選手が飛び出し、喜びを爆発させた。
エースがけん引
大会前、チームが掲げた目標は夏の県予選で第2シードを取れる8強。中心となるのは、左腕エースの木島直哉投手(3年)だ。名古屋市出身の木島投手は父親の転勤に伴い藤沢清流へ入学。185cmの長身から投げ込む伸びのあるストレート、さらにはスライダー、チェンジアップなどの変化球も操る。
本格的にマウンドに立つようになったのは、昨年の秋季大会から。4回戦で強豪・横浜隼人を相手に8回まで1失点に抑え、試合には敗れたものの自信を深めた。榎本正樹監督も「練習にも真摯に取り組み、まさにチームの柱といえる」と全幅の信頼を置く。
今大会では1回戦、2回戦を順当に勝ち上がると、続く橘戦も延長にもつれ込む接戦を制した。目標に王手をかけた4回戦も相模原弥栄との点の取り合いを制し、6―4で勝利。最高成績と並ぶ8強入りを果たした。
4強をかけた立花学園との準々決勝。試合は一進一退の熱戦となり、1回に失策と適時打で立花学園が1点を先制するも、藤沢清流も4回に3本の長短打を集めて2点を奪い逆転に成功。5回に1点ずつを取り合い、3―2で迎えた最終回、ドラマが待ち受けた。
粘る立花学園が1点を奪い、同点に追いつく。藤沢清流はその裏、走者2・3塁のチャンスを作ると、代打・樫山選手が値千金の決勝打を放ち、勝利をたぐり寄せた。
試合後、取材に応じた榎本監督は「本当に選手が良いチャレンジをしてくれた結果。まだ4強に見合うチームとは言えないが、次の試合もひたむきに挑戦していきたい」と力強く話した。
藤沢清流高は16年、18年は夏県大会で16強、19年の春季大会では8強入りを果たしている。
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