江の島の県立かながわ女性センター跡地の利活用を巡り、県は6日から事業者募集を開始した。公募型プロポーザル方式で選定され、優先交渉権者の決定は12月を予定。募集にあたっては「海洋レクリエーション機能や観光交流機能を備えた施設」「津波避難機能」など条件を設けており、県は「江の島の魅力増進につながる施設を提案してほしい」と期待を寄せる。
今回利活用事業の募集地は江の島1丁目216番2の一部で土地面積は1万4745・5平方メートル。用途は商業地域、売却参考価格は40億1820万円となっている。
選定は公募型プロポーザル方式。事業者は、土地の購入や賃借の価格に加え、事業内容も提案する。応募の受付は10月31日を予定。学識経験者などから構成された事業者選定評価委員会と県の審査を経て、企画力や技術力、事業遂行能力などを総合して、優先交渉権者を決定する。
新拠点に期待
募集にあたり、県は活用策の条件を提示している。主な条件は以下の通り。▽海洋レクリエーション機能(ヨットやセーリング、ビーチバレー、サーフィンその他マリンスポーツ等)や観光交流施設を備えた、湘南港との相乗効果を生み、江の島の振興につながる施設▽ハードまたはソフト面でオリンピックレガシーの伝承事業を行う▽自然素材の活用や色彩など、親しみやすく島全体と調和したデザイン▽津波避難機能の整備
活用をめぐっては、県は藤沢市と意見交換し検討。当初は売却や公共福祉施設としての活用も検討したという。今回、市からは、コンベンション機能やレストランを備えた宿泊施設を望む声が上がっている。
県財産経営課は「江の島は県内有数の観光地。地域と調和する新たな拠点に資する応募に期待したい」と話す。
同センターは建物の老朽化により2013年に藤沢合同庁舎への移転が決まり、17年に施設の除却工事が完了した。20年からは江の島・湘南港の指定管理者である「湘南なぎさパーク」が、跡地を県から5年間契約で借用し、駐車場として運営。同駐車場は東京2020五輪セーリング競技時には仮設運営施設などに活用されていた。
総敷地面積2万平方メートルの内、今回募集を行う敷地を除いた約5千平方メートルは、湘南港の一部として編入が予定されている。
|
|
<PR>
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>