江戸時代の江の島詣と弁財天信仰の歴史を浮世絵から掘り下げる企画展が、辻堂神台の藤澤浮世絵館で5日から始まった。歌川広重の「相州江之嶋弁才天開帳参詣群集之図」を始め、浮世絵や郷土資料65点から江戸時代の弁財天信仰の歴史をひも解く。9月4日(日)まで。入館無料。
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島に祭られる弁財天は、武力・弁舌・技芸・財富などさまざまなご利益がある女神として古くから信仰されていた。歌川国芳の「題名不詳(弁財天)」では、財宝のなる木を育てる豊穣の神としての宇賀神弁財天の姿を描いている。
ご開帳に集まる人々
江の島が広く知られるようになったのは、江戸時代の江の島詣の流行によるところが大きいという。その様子は度々浮世絵の題材にも取り上げられ、歌川広重の「相州江之嶋弁才天開参詣群集之図」では、芸事の参詣者の様子を描く。
江の島詣の中でも、特に巳年と亥年の「ご開帳」の様子を描くものが多い。これは、浮世絵がチラシや新聞、お土産としての側面も持っていたことならではの特徴だ。
「今も観光地として人気を集める江の島。浮世絵を通じ、当時の人の願いに思いを馳せることで、より一層江の島を楽しめるのでは」と同館は呼び掛ける。
8月6日(土)には弁財天信仰に造詣の深い研究者で前鎌倉国宝館館長の鈴木良明さんの講演会も行う。午後2時から3時30分まで。定員35人で申し込みは7月15日(金)から。
開館は午前10時から午後7時(入館は午後6時30分まで)。月曜休館。問い合わせは同館【電話】0466・33・0111。
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