コロナ禍で疲弊する観光業を、行政や関連団体、事業者が連携して活性化に取り組む「湘南藤沢活性化コンソーシアム」が11日に設立された。これまで夜間観光の推進を担ってきた湘南藤沢ナイトツーリズム推進協議会を母体に、20団体が加盟。それぞれの関係機関がノウハウを結集し、ポストコロナや人口減などの社会課題を見据え新たな「循環型観光都市」を目指す。
19日、江の島観光会会長で同コンソーシアムの会長を務める二見将幸会長が観光戦略を発表した。加盟団体には市や藤沢商工会議所、市観光協会、江ノ島電鉄などが名を連ねる。
観光施策を推進する視点として、江の島と片瀬海岸、鵠沼海岸一帯を「一日中楽しめるアミューズメントパーク」と設定。▽エリアにおける話題性の創出▽エリア価値の最大化と分散型・滞在型アミューズメントの推進▽循環型地域経済の創出▽時間的・面的経済効果の促進―を掲げ、重点地域の沿岸部から市域全体へ波及効果を狙う。
市への観光客数はコロナ前の2019年度には過去最高の1900万人を突破。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で翌年には4割近く落ち込んだ。戦略目標では、今後5年間で市内の年間観光消費額をコロナ前の19年度まで回復させることを盛り込む。
3年以内に実施する短期プランとして、江の島主要観光施設のリニューアルや江の島芸術祭や湘南夜景、夕景を生かしたエリアブランディング、シャトルバスやシェアサイクルなど二次交通の確立、かながわ女性センターの跡地活用方法の検討などを掲げる。
中長期プランでは、特区制度を利用した規制緩和や、観光地経営のかじ取り役を担う「地域DMO法人」の設立も検討する。
二見会長はコンソーシアム設立について「SDGs(持続可能な開発目標)に定められる複数の地域課題解決にもつながる」とし、「地域内でヒト、モノ、カネが回る循環型の観光を目指していく」と述べた。
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