人気漫画の舞台になり、「バスケの聖地」とも言われる藤沢で、シュート専門の練習施設を作るプロジェクトが始動した。愛知県で昨年開業した施設をモデルに、来春オープンを目指すという。国内には海外と比べて練習環境が少なく、関係者は「子どもたちがバスケットボールで夢を叶える後押しがしたい」と意気込んでいる。
発案したのは大庭在住の会社員、蛯原千尋さん(36)。転勤で全国を転々とし、今年2月に故郷の藤沢に戻ってきてあることを感じた。
「バスケができる場所が30年前とほとんど変わっていない」
兄の影響で小学1年生のときにバスケに興味を持った。当時、出身の辻堂にはミニバスケチームがなく、学校の片隅にあるゴールだけが唯一の練習場所だった。
湘洋中学校、湘南高校に進学してからも競技に打ち込んだが、部活以外に練習できる場所がない―。そんなフラストレーションを抱え続けた。
きっかけは愛知県に転勤したとき、バスケットボール専門の練習施設があると知って。倉庫を改装した施設内には7台バスケットゴールがあり、うち2台は小学生用。300円で4分間シュートを打ち放題できる。
「これならゴールの取り合いにならず、バッティングセンター感覚で気軽にプレーできる」
来春オープン目指し
3日から公開が始まった映画「スラムダンク」。藤沢で上映される前にCMが流れた。
「来春、湘南にシューティング専門施設がOPEN予定」
蛯原さんが同級生を驚かそうと密かに進めてきた広告だ。オープンするための倉庫は探している最中だが、必要な手続きは済ませた。施設名は人と人、地域と人をつなぎたいと大学時代のチーム名「STRING」(つなぎ合わせる)から取って「Shooting HouseJAM SHONAN STRING」と名付けた。
折しも昨年10月、藤沢市は「スポ―ツ都市」を宣言。今春には地元を拠点とするプロバスケチーム「湘南ユナイテッドBC」が発足するなど競技の機運を高めるための追い風が吹いている。
「昔と違い、今はNBAで活躍する選手もいる。自分が追うことができなかった夢を、子どもらが叶える一助になったら」。形を変えた夢が花を咲かそうとしている。
施設に関する最新情報は写真共有アプリのインスタグラム(@stringshoooting)へ。
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