藤沢市は、子どもたちに美術への関心を高めてもらう新たな取り組みとして、遠隔操作ロボット「アバターロボットnewme(ニューミー)」を活用した実証実験を1月下旬から開始する。小学校や児童クラブと辻堂神台の「藤沢市アートスペース」(FAS)をつなぎ、美術鑑賞の機会を提供する。
実証実験は、ANAグループの「avatarin(株)」(深堀昂代表取締役CEO)が開発した遠隔操作可能なアバターロボット「newme」を活用。移動したい場所にあるnewmeを選択し、インターネットを介して接続し、ロボットを動き回らせながら見ることや話すことができる。
高さ150cmほどで、タッチパネル式の画面に操作者の顔を映すことが可能。カメラやマイク機能も備え、遠隔地の撮影や会話ができる。同社によると「既存のビデオ通話やウェブ会議システムと異なり、操作する人の意思で遠隔地の空間を動き回れることが特徴」という。
実証実験の対象は、1月14日(土)から3月19日(日)に藤沢市アートスペース(FAS)で開催する、入選アーティストによる成果発表展「AiF(アーティスツ・イン・エファース)」。会期中に1月下旬から複数の市内の児童クラブ、小学校を結び、newmeをクラブ内などからタブレットで遠隔操作し、出品された美術作品の鑑賞機会を設ける。会場にいるアーティストや学芸員と展示内容紹介などのコミュニケーションも取る予定。
FASは、辻堂駅前のビル内にあり、地元ゆかりのアーティスト作品や若手作家の企画展を実施。市によると「ビルのワンフロアである会場の広さの規模や大型バスの駐車場が近隣にないため、大人数を一度に見学に受け入れることが難しかった」といい、児童が鑑賞できる機会を模索していた。
これまで国内で医療や観光分野での活用事例はあるが、教育現場での活用は県内で初めてという。市デジタル推進室は「まずは子どもたちに美術鑑賞の機会を提供することからはじめ、教育分野など広く活用を検討していきたい」と話している。
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