高齢者施設の入居者に介護支援用のロボットを使用してもらい、介護予防効果を検証する研究が19日、大庭にある住宅型有料老人ホーム「藤沢エデンの園一番館」で開かれた。産官学が連携し、今後計10回分のデータを集約。ロボットを活用したプログラムの社会実装に役立てる。
研究は県、サイバーダイン、湘南ロボケアセンター(辻堂神台)、慶応義塾大学、県立保健福祉大学の5者が共同。これまでサイボーグ型装着器具「HAL」を活用した介護プログラムを同センターなどで実施してきた経緯があり、今回は実際の施設で試験運用し、実装可能かを検討する。
HALは脳から筋肉に送られる際の皮膚表面の微弱な生体電位信号を用いて動作アシストが可能。動きを反復して筋力アップを図り、未装着時でも動作がしやすくなる事が期待される。
この日のプログラムでは、同施設の入居者4人がHALを装着し、椅子の立ち上がりテストや10m歩行で歩幅や速度を評価するなどした。
同センターによると、これまでの研究データでは歩行速度が39%、歩幅が26%、向上したデータがあるといい、「体幹がしっかりして動きやすくなった」「信号が怖くなくなった」などの声が寄せられているという。
この日参加した79歳女性は「椅子から楽に立ち上がれる様になりたい」と話し、粕川隆士センター長は「施設利用者は外出機会も少なく、筋肉が落ちやすくなる。現場に来ることで介護予防の大切さを強く感じた」と話した。
|
|
<PR>
藤沢版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>