江戸時代の鍼医師で、近代鍼灸中興の祖とされる杉山和一をしのぶ「杉山祭」が14日、江の島にある墓所前で開かれた。近年のコロナ禍で中止が続き4年ぶりの開催で、神奈川や東京などから業界関係者が参加し「鍼聖」の偉業をしのんだ。主催は(一社)神奈川県鍼灸マッサージ師会。
この日は、鍼灸師など約50人が参列。神職による祝詞奏上後、玉串を捧げ、杉山の功績を称えるとともに鍼灸・マッサージの振興を改めて誓った。同祭を取り仕切る藤沢市鍼灸・マッサージ師会会長の倉塚充夫さんは「中止が続き開催を待ち焦がれていた。来年はもっと多くの方に参列いただけたら」と話した。
杉山和一は1610年生まれ。管鍼(かんしん)法を生み出し、現代に通じる功績を残した。徳川綱吉を治療したことで目の見えない人の役職の最高位「検校」を授かり、世界で初めてといわれる視覚障害者を対象とした教育機関を設立。現代での盲学校の職業教育にはりやあん摩が取り入れられるきっかけの一つとなったという。江の島は墓所があるほか、杉山が管鍼術のヒントを得た場所として知られる。
|
|
<PR>
藤沢版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>