藤沢市が業務の効率化に向け、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」の導入を検討していることが1日までに分かった。現在導入に必要なシステムを検証しており、課題を精査した上で今年度内の実用化を目指す。市は新しい技術を活用し、効率化で生まれる時間や労力を人が対応する必要がある市民サービスの還元に生かしたい考えだ。
チャットGPTは質問すると人間の会話と同じように自然に答える自動応答システム。質問への回答や文章の作成、要約などが可能で、県内では4月に横須賀市が全国で初めて全庁を対象に試験導入した。
藤沢市では▽文章の作成▽要約▽添削▽アイデア出し・企画▽サービスなどの比較▽翻訳やコード作成―の主に6つの用途で使用を想定。機密情報や個人情報に関する業務には活用しない。
導入にあたっては課題を検証している市デジタル推進室を皮切りに複数の課に広げ、段階的に全庁で実用化する方針。ただアカウントについては横須賀市のようにほぼ全職員分を用意するか、使用者を限定した運用か実証の結果を踏まえて判断する。同推進室の担当者は「情報のブラックボックスな部分があり、慎重にシステムを精査する必要がある。『スモールスタート』で課題を洗い出していく」と強調する。
チャットGPTを巡っては先行導入する横須賀市で試験利用した8割の職員が「仕事の効率が上がる」と答えるなど高く評価。藤沢市でもチャットGPTが組み込まれた文字起こしツール「ログミーツ」を利用したところ、「人による内容の確認は必要だが、通常3、4時間かかる要約作業が1分とかからない」と有用性を確認したという。
一方、AIはウェブ上のデータを学習する特性や、誤った回答を導く可能性もあり、行政データの外部流出防止やセキュリティー強化が欠かせない。市は今後使用に関するガイドラインもまとめる方針で、「早期の導入を目指したい」としている。
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