障害者の地域作業所の運営などをしている社会福祉法人「光友会」(獺郷)で25日、地元産のブルーベリーを使ったジャムづくりが行われた。地元産の名物づくり、障害者の自立支援、2つの思いが込められた試みで、プロの手ほどきを受けながら施設利用者が丁寧に作り上げた。
「アクを丁寧にとるかとらないかで、美味しさが決まるよ」
厨房には茅ヶ崎でレストランを経営する村田隆之さんのアドバイスが飛ぶ。調理を担当した施設利用者2人は、真剣なまなざしで鍋の中のアクを処理。焦げないよう鍋とにらめっこをしながら煮詰め、自家製ジャム1・5kgを完成させた。
普段は名物のパンを焼き、初のジャムづくりに挑戦した20代女性は「本当に美味しくできた。ぜひ皆さんに味わってほしい」と目を輝かせる。指導した村田さんも「買うと高いよ」と品質に太鼓判を押し「いい弟子ができた」と笑顔を見せた。
この取り組みは、新たな地域グルメを目指す御所見地区郷土づくり推進会議と、障害者作業所の新たな商品を探る同法人のタッグで実現した。
ブルーベリーは地元宮原産を同推進協議会が購入。調理を担当する同法人では、地元素材を最大限に生かすため、職員の縁で障害者の食育活動も行っている村田さんの協力も取り付け「プロの味」に仕上げた。
完成したジャムは29日に開かれる市民センターの夏まつりでクレープのソースとして使われる。
福祉の農で課題解決
同法人では、障害者の自立支援策として、農産物の加工品に注目。今回のジャムづくりもその一環だ。作業所を取り仕切る中野健士所長は、「農福連携で、利用者の皆さんの仕事を生み出すことができる」と期待を込める。また、農業から手掛けることで荒廃農地の歯止めにもなるとも考えているといい、「獺郷の自然豊かな景観を守りたい」と思いを述べた。
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