学生と地域住民が交流する新たな拠点を作ろうと、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)=遠藤=と湘南工科大学=辻堂西海岸=の学生がキッチンカーによる地域交流型カフェを開業した。開業にかかる準備や商品開発も学生自らが手作り。人々が自然に集まる場にしたいという思いから「YORUBE(よるべ)」と名付けた。
オレンジ色の車体に商品を提供するための小窓。メニューには10種類以上のワッフルや飲み物などが豊富に揃う。車体のデザインや商品、いずれも学生が苦心しながら仕上げたものだ。
「地域の皆さんの支えがあって実現できた。ここが自然と人が集まる場所になったら」。慶應義塾大学3年で代表の森下航宇さんが目を細める。
新型コロナ禍の影響でリモート授業が続き、ようやく登校しても地域と関わりを持たない学生生活に疑問を感じたのがきっかけだった。「学生はキャンパス内のバス停から直接駅に行くため、地域の魅力を知らない人も多い」。そこで森下さんは、地域と学生をつなぐカフェを企画。「ボランティアではなく、カフェをビジネスとして成功させ、地域との交流を持続的に行える場所を作りたい」と同大や湘南工科大の友人とともに開業準備を進めてきた。
出店場所は、SFCキャンパス内や大学周辺。土地探しは地域の不動産業者が仲介して確保した。提供するワッフルやドリンクも、調合にこだわり数カ月の試作を重ねた。馴染みの飲食店主や仕入れ業者に相談するなど、積極的な姿勢に周囲からもサポートが集まっていった。
開店から約2カ月。徐々に地域の利用客も増えているといい、近くに住む男性は「若い人ががんばっているから応援したい」と笑顔を見せる。
現在は学生計6人のメンバーで運営。今後は、地域での祭りなどイベントへの出店も予定する。森下さんは「事業として継続していけるよう、活動を広げていきたい」と語った。
営業は月曜日が午前10時30分〜午後3時30分(SFC内・夏休み期間休業)。火・金・土曜が午後6時〜9時。木曜が午後4時30分〜9時。不定休あり。詳しくはインスタグラムhttps://www.instagram.com/yorube_cafe/へ。
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