藤沢市は10月から、電話などで寄せられた行政サービスに関する質問や各課への取り次ぎ業務を、新設する「市コンタクトセンター」に一元化する。これまでの市コールセンターは廃止し、市の代表電話に集約。ポータルサイト上にデータを蓄積し、さまざまな問い合わせにワンストップで応じる体制を構築する。全国的にも先進的といい、市はDX(デジタルトランスフォーメーション)化の促進を図る考えだ。
市は行政手続きの電子化や事務の効率化を進める「デジタル市役所」の実現を掲げており、「藤沢DX」の推進を重点施策に位置付けている。
これまでは各課に取り次ぐ代表電話と個別の質問に応じるコールセンターがあったが、問い合わせ件数や解決率に課題があった。
そこで市は、システムの構築で全国的に実績のある「ベルシステム24」(東京都港区)など民間3社を含む4者で協働し、新たな仕組みをつくることにした。
ポータルサイトでは、市民が問い合わせ内容を検索できる「FAQ(よくある質問)」を実装。質問が解決しない場合、オペレーターとチャットを通じて質問することもできる。また電話での問い合わせについても、研修を受けたオペレーターが一時対応。取り次ぎ希望や回答できない場合は各課へとつなぐ。
FAQの履歴データは蓄積し、システムの運用会社が定期的に分析。応答内容の精度向上や照会時間の短縮など改善に役立てるという。
先月25日の記者会見で鈴木恒夫市長は「藤沢DXの第一歩ととらえている。デジタル化を加速し、市民一人ひとりのウェルビーイング(心身の健康や幸福)の向上を目指したい」と述べた。
人材育成講座も
市は同事業で協働し、市にシステムを提供する「Service Now Japan合同会社」(同区)が実施するデジタルスキル習得などに関するプログラムに市民枠を設ける。市役所に限らず人材育成を推進することで、市域内のDX化を後押しする。
第1弾は就労支援などを目的に12月から「女性のリスキリング」に焦点を充てたプログラムを実施予定。10月頃に受講者を公募するとしている。
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