2032年頃に開業を予定する「村岡新駅」(仮称)周辺地区の街並みや使われ方を、大学生が考え提案するワークショップが先月25日、藤沢駅北口地下広場で開催された。参加したのは慶應義塾大学、東京大学、横浜国立大学の学生・院生ら15人。講評は都市工学の専門家らが参加し、意見を出し合った。
学生らが大学や学年を超えて3チームに分かれ、村岡新駅のまちデザインを発表した。地下広場の壁に提案内容を投影し、作成した模型を用いて説明した。
Aチームは、地域住民と企業の研究所を大学生がつなぐまちのあり方を提案。住民が専門的な研究の成果を受け取るエリアの「知の丘」と、五感をテーマにした施設などを設けることで、住民の創造活動に研究が関わる「創造の丘」を中心としたまちづくりを発表した。講評では「村岡地区を『知』と『創造』で分け、南北エリアをつなぐという考え方は新しい」と評価された。
Bチームは、まちづくりを建物ではなく「余白」の空間資源から考え、運搬できるコンテナを「プレラボ」として設置するゾーンを設けるデザインを提案した。地理的な条件も考慮しながらまちのデザインを作成した。講評では「余白を取り込んだ発想をフィットさせている。建物の中の使い方も考えられると思う」と意見が出た。
Cチームは、自然を活かした交流や健康を重視。村岡の地形的な特徴である崖をプロジェクションマッピングに利用する「崖ビューイング」構想などを発表した。講評では「元々ある自然などをつなげてイノベーションを生み出すという姿勢が良い」と評価を受けた。
発表を終えて学生らは「夏休みの3週間、毎日村岡のことを考えていた」と振り返り、「村岡はどんどんスケールを広げていく。次の100年を考えていこうと思う」 と述べた。
地下広場で開催することで、道行く市民や駅の利用客にも村岡新駅の取り組みを知ってもらおうという試みだ。市担当者は「柔軟な発想を取り入れながら、様々な人に長い目で村岡を愛してもらえれば」と話した。発表内容の詳細などは市が公開する予定。
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