第102回全国高校サッカー選手権2次予選の決勝が12日、ニッパツ三ツ沢球技球場(横浜市神奈川区)で行われ、日大藤沢高校が1―0で桐蔭学園高校を破り、2年連続7度目の優勝を果たした。夏の全国4強を糧に粘り強さで勝ち取った栄冠。応援に駆け付けた関係者からも大歓声が飛んだ。同校は県代表として12月28日に開幕する全国大会に出場する。
チームカラーの桜色に染まったスタンドが歓喜に包まれた。
決勝弾を放ったのはボランチの荻原大地選手。前半20分、MFの諸墨清平選手が浮かしたボールに反応し、相手DFの裏スペースに思い切り走り込むと右の足先でゴールに押し込んだ。
この日は持前の運動量で攻撃、守備にわたりピッチを縦横無尽に駆けた。佐藤輝勝監督が「(荻原選手が)2人いるんじゃないかと思うほどよく走った」と目を見張る活躍ぶりで「今日は荻原のおかげ」と称える。
後半は1点を追う桐蔭が攻勢を強め、あわや失点と思われた場面が何度もあった。主導権が握れず、相手の正確なセットプレーから何度も危機を迎えたが、その度に跳ねのけてみせた。
頂上決戦の試金石になったのは、全国4強まで進んだインターハイでの経験だ。チームが目指すのは日本一の頂点。準決勝で敗れ、その高みにあと一歩及ばなかった。
その悔しさを糧に、もう一度チームの方針から見直した。指揮官が言う。「全国という山を一度降りて、登る前から準備しよう」。再び全国の舞台を踏むことを誓い、球際や最後まで寄せ切る粘り強さを磨いてきた。
もう一つ、選手らのモチベーションにつながったのは2年生MF、布施克真選手の存在だ。U―17日本代表に選ばれ、チームを離れており、メッセージビデオが送られてきた。「日藤を日本一に導けるくらい強くなって帰ってくる。だから絶対全国に行ってほしい」。異国で戦うチームメイトの言葉に主将の佐藤春斗選手は「あいつが帰ってくるまでチームを終わらしちゃいけない」と必勝を胸に刻んだ。
2年連続の大舞台まで1月と少し。全国に向け、佐藤選手は「主導権を握って中からも外からも崩していくのが自分たちのスタイル。精度を上げていく」と話し、目標と問われると力強く答えた。「日本一です」
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