県私立学校教育功労者表彰を受けた 武藤 薫子(しげこ)さん 葉山町在住 74歳
無限の可能性、広げたい
○…「身に余る思い。まだまだ未熟なので、これからも努力を続けていかなければなりません」と謙虚にほほ笑む。1972年、聖和学院中学校・高等学校に英語教諭として着任した。英語科主任、事務長と副校長の要職を務め、県私立中学高等学校の事務長会では会長として活躍すること3期目。およそ50年にわたり、私立学校の振興に尽力している。
○…歌舞伎とクラシック音楽に造詣が深い父と小学校教諭の母のもとに生まれ育ち、小学生のころから英語や声楽のレッスンに親しんだ。映画化もされた小説『二十四の瞳』に触れ、「将来は先生になるものだと思っていた」。幼稚園や小中学校で憧れの対象となる教師たちに出会ったことも教育の道へ進むきっかけに。「恩師や地域の方、先輩、同僚、生徒と保護者、周りの方に恵まれてここまで続けることができた」と振り返る。
○…1980年からは辻堂にある同学院の第二幼稚園園長としても多忙な毎日を送る。趣味は旅行で、ドイツやスコットランドなど各国へ足を運んできたが、現在は海外は多忙さゆえしばしお預け。たまの休みに友人と国内の観光地へ趣き、気兼ねないおしゃべりするのが何よりの息抜きだ。
○…園庭から元気な声を掛けてくる園児に慈愛に満ちた笑みを向ける。「子どもたちは限りない可能性を秘めている。それを引き出していくのが教育のあるべき姿」。グローバル化を柱の一つに打ち出し、中高では県内で唯一英語科を設置する。世界で活躍する人材を輩出することは時代の要請でもあり、自らの信条にも重なる。教育者としての喜びを問われるとこうかみ締めた。「教え子が子どもや孫を連れて会いに来てくれる。教育者としてこの上ない喜びです」
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