女性が開発したモノやサービスに対して神奈川県が認定している「神奈川なでしこブランド」が先月発表された。藤沢市内からは2商品が新たに認定。工業分野のDX促進とSDGsへの寄与、それぞれ社会が求めるニーズに応える商品が選ばれた。
同ブランド認定は2013年度から女性活躍推進を目的に県が実施している。今回は県内から70の応募があり、17商品が認定された。
市内で認定されたのは、金属の表面のキズをAIを活用した画像処理技術で発見する(株)TOMOMI RESEARCH(遠藤)の外観検査システム「TR-100」と、廃棄されるヨットの帆を再活用して作るReSail Factory(立石)の「アップサイクルセイルバッグ」だ。
TR-100を開発した佐藤友美代表は「工業分野は女性就職には少しハードルが高いとも聞く。自動化で誰もが働ける環境が作れたら」とコメント。セイルバッグを手掛ける田上亜美子代表は「もったいないから始めた事業。様々な人の助けでできているので、みんなの名誉」と話した。
外観検査を自動化
佐藤さんが開発したTR-100は、金属製品の表面に複数方向から光を当て、AI技術を活用して凹凸画像を導き出し、キズを発見するシステム。職人頼みの検査の自動化を実現した。
全国の中小企業のものづくりを見てきた立場から感じた人手や技術者不足といった課題解決のため作り上げたといい、現在は流れる鋼板の検査装置開発にも着手。「将来は世界へ」と意気込みを語る。
地域雇用にも貢献
ヨット競技をしていた田上さんが5年ほど前から事業化。帆がもつ軽い、丈夫、水に強いという性質を生かし、デザイン性に加え、女性目線での機能性を持たせバッグや小物を開発した。
全て手作りのため、作業の外部委託も展開。障害者の就業支援施設や、高齢者が登録するシルバー人材センターを使い、地域雇用にも貢献。「廃棄の削減含め、この活動を全国に広げていきたい」と抱負を語った。
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