相模湾の港を結ぶ海上交通の拠点として、江の島の湘南港に25日、「SHONAN江の島桟橋」が完成した。28日からは大磯港、葉山マリーナなど複数の港をつなぐ海上タクシーの運行も開始。観光資源と連携した海洋拠点ネットワークを形成することで、地域内の周遊性を高める「海洋ツーリズム」の推進を図る。
県は海からの景観や相模湾沿岸の観光資源を活用し誘客を図る「かながわシープロジェクト」を展開。同桟橋はその拠点と位置付けており、2022年度から整備を進めてきた。整備費は約2億円。
海上交通は小型クルーザーによる乗合や貸し切りの海上タクシー、大型クルーザーによるチャータークルーズがあり、民間事業者が湘南港を基点に運行する。
海上タクシー(乗合)では、湘南港とリビエラ逗子マリーナ(逗子市)、葉山マリーナ(葉山町)のそれぞれの区間を日に3便運航(事前予約制)。乗船料は片道で大人3千円、子ども(小学生)1500円で各航路を20〜30分でつなぐ。また毎月第3日曜日の「大磯市(いち)」に合わせ、大磯港とを結ぶ2便も運航する(片道5千円)。
25日、湘南港で関係者による式典が開かれ、黒岩祐治県知事や鈴木恒夫市長ら関係者が完成を祝ってテープカット。黒岩知事は「海から見た湘南や鎌倉の山々は素晴らしい。海上輸送ルートを今後充実させ、新たな観光の核にしていきたい」と展望を述べた。式典後には関係者らが桟橋から大型クルーズ船に乗り、茅ヶ崎市沖の烏帽子岩までの遊覧を楽しんだ。
乗船した藤沢市観光協会の湯浅裕一会長は「新たな移動手段が生まれ、観光地・江の島としても魅力がさらに高まる。将来的にはツアー企画も考えたい」と話した。
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