「魔の7歳」。子どもが関連する交通事故の中で、全国的に特に多いとされるのが、小学1年生がからむ事故だ。藤沢市内でも過去5年間の交通事故による小学生の負傷者は300人近くにのぼり、最も多いのが1年生だった。新学期が始まり、生活環境が変わる中、子どもの安全を守るため、大人を含めた危機意識の共有が必要だ。
神奈川県警によると、市内では2019年から23年までの5年間で交通事故による小学生の負傷者数は292人。学年別では1年生が62人で最も多く、2年生58人、5年生48人、3年生46人、4年生41人、6年生が37人と続いた。また同期間で亡くなったのは1年生1人だった。
7歳は小学1〜2年生に当たる。保育園や幼稚園で保護者の付き添いがあるが、入学後は1人で行動する機会が増える。一方、入学間もなくは交通ルールへの理解や交通事故の危険を予測する能力が不十分で事故に遭うケースが多い傾向にあるという。
藤沢北警察署交通課は「車はすぐに止まれないことなど子どもに対してはより具体的に危険の存在を伝えることを心掛けてほしい」と話す。横断歩道が青信号でも右左折する車が通行したり、駐車車両の陰から別車両が出てきたりする可能性など大人には当然の知識でも理解できていないことが少なくないからだ。
児童の交通事故は新学期が始まった4月から夏前にかけて増える傾向にあり、事故原因の半分以上が道路への飛び出しであるのが特徴だという。ドライバーが交通規則を順守し、速度を落とすなどの注意を払うことはもちろん、行政や学校、自治会や町内会など地域ぐるみで子どもたちを守る取り組みが欠かせない。「保護者は一緒に通学路を歩いて危険な場所とその理由、安全に通行する方法を教えてあげてほしい」という。
自転車も注意
交通事故の種類では、自転車乗車中に事故に遭った小学生が119人で全体の約40%、歩行中が101人で約34%を占めていた。藤沢警察署交通課では「低学年は歩行中、行動範囲が広がる高学年は自転車乗車中の事故の割合が高くなる」と指摘する。
事故の発生時間帯は午後2時から6時が多く、日没前は徐々に視界が悪くなることに加え、児童の下校や習い事の時間とも重なる。両署ではドライバーへ「早めの点灯を」と呼び掛けている。
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