藤沢市は先月30日、昨年1年間に市内を訪れた観光客数が前年比15・3%(約260万人)増となる約1960万人で過去最多だったと発表した。昨年5月に新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したことや、海水浴シーズンの7〜9月が好天に恵まれたことなどが要因という。市は年間観光客2千万人を目標に据えており、コロナ前の水準を上回ったことで今年の大台達成に向けて弾みをつけたい考えだ。
四半期別では、最も前年比で伸び幅が大きかったのは7〜9月。期間中の観光客数は前年比53・4%(約230万人)増の約660万人で、シーズンを通じて天候が良好だったことに加え、新型コロナの5類移行で人出が回復し、江の島の来島者が増えた。ポストコロナに向けた大規模改修や日中入苑料を無料化したサムエル・コッキング苑の入場者数(7月)が前年から倍増したことも全体を押し上げた。
次いで多かったのは10〜12月で同比9・1%(約40万人)増の約520万人。訪日観光客が大幅に増加したことなどが影響した。4〜6月は1・5%(約5万人)増の約360万人、1〜3月は5%(約20万人)減の約190万人だった。
観光客の動向について市観光課は「天候による影響も大きいが、サムエル・コッキング苑の改修などコロナ禍の取り組みなどが観光客数を押し上げている」と分析する。
消費額も過去最高
観光消費額も前年比39・3%(約306億円)増の約1085億円で過去最高額を更新。1人あたりの消費額(前年比)は宿泊客の飲食が21%増の3796円、レジャー・土産が66・7%増の5490円、日帰り客の飲食は15・8%増の2229円、レジャー・土産が20・5%増の2855円だった。
同課によると、コロナ禍では観光に足を運んでも消費しない人が一定数いたが、直近では1%程度に減ったという。「コロナ前と比べて観光客の消費意欲が向上しているのでは」とみる。
2022年まで最も観光客数が多かったのはコロナ前だった19年の1929万人。鈴木恒夫市長は同日の定例会見で年間観光客数2千万人に向けて「観光関連事業者と協力し、魅力ある環境を作っていく。マンネリ化しないよう新しい試みも進めたい」と述べた。
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