昨夏の大会後、キャプテンを任された。甲子園出場の目標を果たせなかった悔しさをかみしめ、新チームでの初ミーティングでとことん話し合った。当たり前にやってきた練習をこのまま続けていいのだろうか。そもそも自分たちが憧れの地を目指すことに何の意味があるのか。
「越境」部員ではない県内在住のメンバーが集まる日大藤沢。「オール神奈川のチームで甲子園に臨むことは、先生や親、地域の人たちに最高の恩返しになる」。しかし、強豪校がひしめく激戦区の頂点に立つには、「行きたい」という願望だけではだめなことは百も承知だ。
トレーナーに質問したり、SNSで情報を集めたりして練習メニューを見直した。冬場のウエイトトレーニングの回数を増やし、筋力向上を図った。低反発バットでも飛距離を出せるようにオフでも自主鍛錬を重ねた。70kgを持ち上げていたベンチプレスは90kgに。「走攻守がバランスよく揃ってきたのがチームの持ち味」と胸を張る。
ポジティブな思考も取り入れている。「体力や技術面での成長も欠かせないが、『1球集中』で練習に取り組む姿勢も大事」と強調する。「相手投手の制球が良く、打てないときにどうやって1点を取るか。考える野球を練習から実践したい」
2人の兄も日大藤沢で甲子園を目指した。長兄は福岡ソフトバンクホークスの牧原巧汰選手。「甲子園は20年近く遠ざかっている。県大会ベスト8の壁を破り、自分たちの代で歴史を変える」と意気込みを見せる。
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