藤沢市は、小田急江ノ島線藤沢本町駅に隣接する「藤沢本町1号踏切道」を廃止する計画を進めている。遮断機が下りてから無理な横断をする人によって電車が急停車する報告があるなど、安全性に課題があることが主な理由。2032年度までに東西を結ぶ自由通路などを整備し、利便性向上を図っていく。
事の発端は05年、同踏切道について住民の「車と人との接触事故があり、安全対策が急務」という声だった。その後、商店街や警察外郭団体などでつくる藤沢本町駅周辺整備検討会を設置。翌年完成した計画書には「自由通路の設置は、既存の踏切の機能廃止と同時に整備する必要がある」と記載された。また踏切道改良促進法に基づき、17年には国交省から課題のある「改良すべき踏切道」に指定された。
市と小田急電鉄は、昨年10月に踏切道改良に関する基本協定を結んだ。市が事業主体となり、踏切道廃止の代替施設として、線路をまたぐ東西の自由通路や現在東側にしかない改札を西側にも新設するほか、通学路にもなっている線路沿いの道路拡幅などを計画。踏切道改良工事は26年度に着手し、32年度までの完成を目指している。
賛否両論
市のデータによると、同踏切道の1日当たりの利用者は9653人(22年12月時点)。市が2、3月に開いた住民向け説明会では「使いやすくなる」という参加者がいる一方で、東西を行き来するには階段かエレベーターを利用しなければならず、「生活道路として東西を簡単に往復できるので、今のままでいい」という意見も上がった。
これらを踏まえ、市道路整備課は「エレベーターは自転車も乗せられる。車いすなどバリアフリーの観点から見ても便利になる。今後も住民への説明の機会を設けて、できるだけ皆さんの意見を反映したい」とした。
市は月内に、踏切道近くに案内看板を設置。整備概要を周知していく。
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