「土用の丑の日」にウナギを食べるのは、夏の風物詩だ。今年は7月24日「一の丑」と8月5日(月)「二の丑」だが、ウナギの不漁や燃料費の値上がりなどの影響で、「高くて食べられるか」と懸念する人も多いだろう。
水産庁が6月に発表した資料によると、ニホンウナギの稚魚であるシラスウナギの国内捕獲量は、海洋環境の変動などによって減少基調。また取引価格も過去20年間で、1kgあたり2番目に高くなっているという。
昨年度は国内供給量約52tのうち、約33tが輸入品。藤沢市内に昨年出店した大手ウナギチェーン店「鰻の成瀬 藤沢店」でも輸入ウナギを扱っているが、担当者は「円安で仕入れ価格も上がっている」とこぼす。
こうした中、同店では職人を雇わない店舗運営による人件費の削減や営業時間の縮小、メニューを「うな重」の3コースのみに絞るといった取り組みで、他店と比べて価格を4分の1ほどに抑えた。その値ごろ感から今年の「一の丑」では4〜500食ほど売れた。
「目標としていた量より少ない状況にある」というが、訪れた市内在住の90代と50代の親子は「猛暑でスタミナが落ちてきた。ウナギでも食べて精力をつけないと」と笑顔で頬張っていた。
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