藤沢北警察署(仲戸川博幸署長)は先月30日、還付金詐欺の被害を未然に防いだとして、スルガ銀行湘南台支店行員の野口紗耶さんに感謝状を贈呈した。
先月8日午後5時頃、来店した70代男性が1階ATM備え付けの受話器でコールセンターに「還付金の手続きがわからない」との相談があった。詐欺を疑った担当者が同店に対応を求め、野口さんが事情を尋ねると、医療費の還付を受けるために、ATMから出てくるはずのない「黄色いレシート」を受け取りに来たと男性が話したため、還付金詐欺を確信した。
警察に通報しようとしたが、「相手は丁寧な口調だったので、詐欺のはずがない」と犯人を信じきっている様子だった。野口さんは男性を2階の窓口に案内し、事情を聴きながら他の従業員に付箋のメモ書きで通報するように指示した。
同署によると、還付金詐欺は今回のように市の職員や銀行員を騙り、相手を焦らせる口調で判断を鈍らせるケースが多いという。仲戸川署長は「今事例を含め管内では今年15件の特殊詐欺を未然に防いでいる。金融機関の協力は最後のとりで。本当にありがたい」と感謝を述べた。
野口さんは「改めて詐欺を身近に感じた。これからもお客さんの資産を守っていく」とした。
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