人口減少や少子超高齢化、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)の低下が将来的に見込まれることを踏まえ、藤沢市はより良い市民サービスの提供と地域づくりを一層推進するため、市民センターと公民館を一体化する方針を明らかにした。10日に開かれた市議会総務常任委員会で報告した。施設利用の範囲を拡充するとともに地域業務と公民館業務をまとめて行うことで、多様な福祉課題への相談支援体制を構築。誰もが気軽に立ち寄れる身近な施設運営を目指す。
市民センターは現在、市内11カ所に設置されている。各種証明書の発行や福祉に関する相談・申請を取り扱う窓口の住民サービス担当、地域にまつわる事務や郷土づくり推進会議に携わる地域づくり担当がある。
一方で公民館は、地域に密着した講座・学級といった事業のほか、サークルや生涯学習の活動を支援する社会教育施設として、市内13地区に配置されている。
これまで両施設は、併設館や単独館、分館など複数の施設が混在しており、教育委員会所管と市長所管で管理・運営する部局も分かれていた。
そこで市は一体的な事務執行や施設の有効活用を目的に、公民館を市民センターと一体化する案を示した。市民自治部の職員が全施設を所管。単独公民館の藤沢・村岡は立地条件などを考慮して行政窓口は設けないが、ICTを活用した証明発行機能を検討。コンビニなどにあるマルチコピー機を想定している。地域コミュニティー拠点として統一性を高めるため、名称は市民センターに。公民館での生涯学習事業は、市教委の意見も聞きながら継続していく。
命名権で歳入確保
公民館の利用率は、現時点で約47%。サークル団体などに加え、個人(一般)や営利など施設利用の幅を広げることで利用率の向上と関係人口の創出を図る。貸室予約システムは共通だが、サークル団体などの予約を優先。一般・営利の使用料は、地域活動団体の4倍程度で設定する。また、施設の愛称に企業・商品名を入れるネーミングライツ(命名権)も導入。県で約50万円、川崎市で約30万円の年額を確保している事例があり、歳入確保に向けた新たな取り組みを検討する。
今後は市議会12月定例会で市民センター条例の一部改正議案を上程、来春から施行、地元説明会などで周知していく。
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