全国で約600自治体が導入しているデジタル商品券型のふるさと納税返礼品「PayPay商品券」について、2023年度の藤沢市における寄付受け入れ件数が全国1位になったことが分かった。24日に行われた市議会9月定例会で、吉松巳希議員の一般質問に対し、市が報告した。
市によると、同返礼品を選択した寄付件数は約1500件。昨年度のふるさと納税全体の受け入れ件数約1万3400件の1割超を占めた。寄付額は約5000万円で、全体では約3億8300万円の税収があった。
市は23年2月、ふるさと納税のポータルサイト「さとふる」に新たな返礼品として「PayPay商品券」を加えた。寄付者は、地場産品基準を満たした商品やサービスを提供する市内の飲食店や宿泊施設などでの支払いに同商品券を利用することができる。県内では藤沢市のほか、川崎市や鎌倉市、松田町など9市町が導入している。
藤沢市の同返礼品が人気を集めたことについて市は「寄付者が多い都市部の都内や横浜などから日帰りで訪れやすく、市内には江の島をはじめ観光資源が多くあるからでは」と分析する。
一方、藤沢市民がふるさと納税制度を利用することで失われた23年度の市税流出額は約21億8700万円。歳入確保に向けて市では、財政課が担当しているふるさと納税の業務を来年度から(仮称)市長室の(仮称)行政経営室に移す方針などを議会で示した。
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