プラスチックごみの削減に向け、藤沢市は市指定収集袋(ごみ袋)をレジ袋の代替えとして使ってもらう取り組みを始める。買い物に出掛けた際、エコバッグを忘れた、または持っていない市民がごみ袋を利用しやすいように、注意書きを極力減らし、企業広告を掲載するなど、デザインを刷新。一枚一枚にバーコードを印字し、会計時の手間もなくす。ばら売りに協力する店舗の拡大を図り、年内に販売する計画だ。
9月20日の市議会定例会で、井上裕介市議の一般質問に市が答えた。
2020年7月のレジ袋有料化以降、外出時にエコバッグを持参する人は増えた。しかし、つい忘れてしまい、商品を一度入れるためだけに数円を支払うことが、ストレスになる人もいる。
生活必需品として欠かせないごみ袋。全国的にみると、レジ袋の代わりにばら売りする自治体も出てきた。自宅に持ち帰った後に、通常のごみ袋として利用できる。
市指定収集袋の取り扱い店は423店舗あるが、ばら売りに協力する店はローソン S藤沢市役所、ダイエー藤沢店・湘南台店の3カ所のみ(10月2日時点)。設置スペースの確保や一枚ごとにバーコードの印字がないため、会計時に金額の読み込みに時間が掛かることなどが課題だった。
広告印字で財源確保
そこで市は、ごみ袋の本体にバーコードを印字するほか、「ごみ」と大書された袋を腕にぶら下げながら、市内を歩くことに抵抗を感じる人を考慮し、洒落たデザインに変更する予定だという。
また、多くの人々が目にする機会があることから、「広報ふじさわ」でごみ袋に広告を掲載する事業者を募集。すでに1社から申し込みがあり、年間約100万円の収入を見込んでいる。
新たなごみ袋は、11月ごろから製造開始。流通管理を担う藤沢商工会議所の協力を仰ぎ、ばら売り取り扱い店を広げる。
環境事業センター担当者は「市民が使いたくなるごみ袋にし、プラごみ削減と環境負荷の軽減を推進していく」とした。
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