新春市長インタビュー 「元気都市」掲げ前進 高まる五輪への機運
2016年の年頭にあたりタウンニュース藤沢編集室では昨年、鈴木恒夫藤沢市長が掲げた5つのまちづくりのテーマについて振り返ってもらうとともに市政の現状や今後の取り組みなどについて語ってもらった。
(聞き手/本紙・高橋準治)
―昨年の振り返りをまちづくりのテーマ別に
『みんなの命と財産を守る災害などへの備えを進めよう!』
市民の皆様の安全・安心に対する期待は大変高いものがあります。昨年もいろいろな災害が発生しましたが、そうした災害にいち早く情報を伝達することが求められており、防災ラジオの頒布を開始しました。間もなくスマートフォン用のアプリも完成します。災害復興基金も積み立て、いざという時に素早く対応していきます。スマホ用アプリについては災害時はもちろんですが日常的に利用できるような形で開発しています。
『みんなとまちが元気になる魅力と活力を生み出そう!』
「元気都市」を目指す中、東京2020オリンピックのセーリング競技会場に江の島が選ばれたことは、本当に喜ばしく光栄なことと思っています。今年の夏はリオでの大会がありますが市内の慶應義塾大学に在籍されている土居愛実さんがリオ大会のセーリング日本代表に選ばれるなど、2020年に向けての機運も高まってきていることを感じています。リオ大会の感動を本市開催への力に変えられるように、応援やボランティアなど、市民参加の準備を進めていきます。
ふじさわ元気バザールや、市民まつりなどでは新しい出店などもあり、盛り上がりがでてきています。先日締結した協定に基づき多摩大と観光協会と連携し観光全般の振興ということで、江の島だけではなく藤沢宿や北部の観光も含め、模索してまいります。
藤沢の魅力を再認識 シティプロモ多彩に展開
パートナーシップ大切に
『みんなが誇りと愛着を持てる地域をつくろう!』
パートナーシップを大切にし、それぞれができることを担っていくことが基本となります。
そうした中、「地域の縁側」が14カ所設置できたことは大変うれしいことで、これからも増やしていきますし、支えあう地域というものが膨らんでいけばと思っています。「藤沢市アートスペース」がオープンし、これを皮切りに「ふじさわ宿交流館」や「(仮)藤澤浮世絵館」も整備を進めております。これから、藤沢の伝統や文化を広めていく拠点として、多くの人にお越しいただき、藤沢の良さを実感してもらいたいと思います。
『みんなの絆で藤沢っ子の明日を築こう!』
女性の社会進出で保育の問題を解決し、待機児童を、限りなくゼロに近づけていきます。
具体的な取り組みとしては、2015年3月に策定した「藤沢市保育所整備計画(ガイドライン)」に基づき、公募による認可保育所の新設整備等に加え、待機児童が多い、2歳児以下を対象とした小規模保育事業所の整備を行うことにより、15年度当初には、500人を超える定員を拡大する予定です。
また、幼稚園における預かり保育の長時間化や認定こども園への移行を支援するための施策を推進するなど、さまざまな取り組みにより、待機児童ゼロを目指してまいります。
『みんなの希望と笑顔があふれる健やかな暮らしを支えよう!』
保健医療財団と慶応大学の大学院健康マネジメント研究科などと連携し、様々な講座を行っているが、常に満席となり、先日行われた東海道ウオーキングin藤沢宿でも、約500人の参加があるなど健康に対する市民の意識は非常に高まっていると感じます。また、2025年問題など少子超高齢社会への対応が重要であり、できるだけ住み慣れた地域で自分らしい暮らしを送ることができるよう、「藤沢型地域包括ケアシステム」の構築にもしっかりと取り組んでまいります。
―3年10カ月の在任期間で最も評価できることは
市民のまちづくりに対する意識の高まりを実感できていることです。郷土歴史課を設置したこともあり、藤沢の伝統文化を共有しながら藤沢への誇り、郷土愛が高まってきたと思っています。「ふじさわ宿交流館」、「(仮)藤澤浮世絵館」の整備をはじめ、指定文化財の増加や、一昨年の市民憲章50周年などもあり、藤沢の眠っていた大切な財産を呼び起こすことができたと思います。
―就任当初に市職員の総人件費5%減を掲げましたが、これまでに状況と達成見込みは
市職員の総人件費5%削減には、健全財政を維持し、市民サービスの向上を目指した財源を確保するために、2010年度決算における人件費の5%から算出した17億円の削減を目標に、2012年度から取り組んでいるものです。12年度から14年度までの状況については、約13億6170万円の削減となりました。15年度については、平均1・45%の給料の独自削減や、初任給の引き下げ、管理職を中心とした職員配置の見直し、退職手当の段階的引き下げなど、約6億8650万円を見込んでおり、12年度から14年度までの削減額と合わせて、約20億4820万円となり、総人件費5%削減を達成することができる見込みです。
―ふじさわシティプロモーションの今後の展開は
2014年12月に本格的にスタートした「ふじさわシティプロモーション」については、藤沢への誇りや愛着を「キュンとするまち。藤沢」のキャッチフレーズ、ロゴマークに込めまして、まずは、みんなで藤沢の持つ魅力や良いところを再認識していくことから始めています。
今後については、新たに制作いたしましたテーマソングやダンス、また、これから誕生いたします公式マスコットキャラクターを活用して、これまで培われた藤沢の良好なイメージを損なうことなく、藤沢の地域ブランド醸成へとつなげる活動を、藤沢を応援するコミュニティとして組織されました「ふじさわファンクラブ」をはじめとして、みんなが一緒になって展開していく予定です。
支え合う仕組み作りを
―今年、藤沢市が重点的に取り組まなければならないことは
超高齢社会を迎える中で、互いに支え合っていく仕組みをしっかり作らなければ、これからの時代は乗り越えられないと考えています。その一助として、足りない部分はロボット産業の可能性なども含めて考えていかねばならないと思います。
―市民へのメッセージを
市民の皆様と一緒にパートナーシップをしっかり組み、「郷土愛あふれる藤沢〜松風に人の和うるわし湘南の元気都市〜」を育んでまいります。2016年が市民の皆様にとって、そして藤沢市にとって素晴らしい年になりますことを祈念いたします。
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