「ホームスクーリングで輝く未来TOWNプロジェクト」の代表を務める 小沼 陽子さん 辻堂新町在住 43歳
不登校でも生きやすく
○…不登校の子どもたちが、自宅を拠点に図書館など地域の教育資源を活用しながら本人の人格や個性を尊重し教育する「ホームスクーリング」。「不登校の本人も親も、世間の目に苦しんでいる。好きなことを学び、自己肯定感を育くんでほしい」とプロジェクトを立ち上げた思いを語る。先日は、ネットを活用した通信制高校副校長の講演を企画。「選択肢がたくさんあることを伝えたい」
○…中3の息子が小学校に入学してすぐ、「学校が嫌」と言い出し、無理やり連れて行く日々が始まった。あるとき逃げるようにマンションの13階に。「このまま飛び降りてしまうのでは」。そう思ったとき、「息子のためではなく、私が世間体を気にしていたと気づいて」と振り返る。自宅に居ようと決めたら、自身も息子も元気を取り戻したが、理解する人は少なかった。
○…茅ヶ崎で生まれ育ち、スポーツは得意、学校行事も大好きと、楽しい学生生活だった。大学卒業後、金融関係の仕事に就き結婚後はワーキングマザーとして充実していた。そんな中、「息子の不登校は『まさか私が』という思い」と正直な気持ちを話す。しかし「この子たちが生きにくい世の中を変えたい」との気持ちが芽生え、20年働いた会社を1年半前に退社。「やりがいを見つけるきっかけをくれた息子に感謝」と語る笑顔が明るい。娘も不登校になったが、すんなり受け入れられた。
○…これまで子ども同士の交流や地域とのつながりを作ろうと、ケーキ作り教室や畑作業などを企画した。孤立しがちな親同士のつながりもつくりたいと考えている。「親が元気になれば子どもも元気になる」とは自身の経験から。「いろいろな学び方を受け入れる街になれば」と夢を語った。
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