市内に避難する被災者同士が協力し主体的に活動していこうと、西ヶ谷住宅(市内手広)に居住する避難者を中心に「東北支援・鎌倉プロジェクト(元川雅通代表・67)」が今月16日、正式に発足し、出発式が西鎌倉小学校で行われた。また、これまで支援を行ってきた団体・個人に対し「お礼の会」として避難者から「なみえ焼そば」などが振舞われた。
西鎌倉地域の民生委員を務める同プロジェクトの元川代表が「避難者が鎌倉に来て1年、それぞれが自分の形で生活をするようになった」と挨拶。続いて「柞(ははそ)の森音楽祭実行委員会」の堀部隆二実行委員長が「今年3月で、前面に出た支援に一区切りつけ、これからは側面からの応援をしていきたい」と話した。
避難者に対しては、これまで様々な団体が支援してきた。「柞の森」も、1年を通じて交流会や鎌倉案内などを行い、主に西ヶ谷住宅への入居者らと交流を深めてきた。
これらの支援を受け、地域にも慣れてきた避難者らは、「いつまでも支援を受けているわけにはいかない」と自発的な活動を行っていくことを模索。「柞の森」側も本来の活動である地域音楽祭を抱えており、両者で話し合った結果、避難者が独立した組織を作る運びとなった。
元川代表は「支援をすることが強制になってしまうと、受ける側のプレッシャーになることもある。避難者自身が何をしたいのか聞いて、それを支持していくことが大切」と話した。
課題あるも希望乗せ始動
同プロジェクトは約40人でスタート。避難者を中心に、「柞の森」のメンバーも役員に名を連ねる。立入禁止区域となっている福島県浪江町からの避難者が多いことから、今年5月に由比ガ浜で開催されたイベント「鎌人いち場」では、模擬店でご当地グルメの「浪江焼きそば」を販売、好評を博し発足に弾みをつけた。
中には既に積極的に活動している人もいる。福島県富岡町から避難し、今年2月頃から「柞の森」の活動に参加している冨永江美さん(42)は、以前から被災地でフリーマーケットなどを開催しており、その一環で7月8日に建長寺で「チャリティヨガ」を主催する。
元川代表は今後の取り組みとして、「避難者の孤立を防ぐ」「行政と連携して東京電力に対し、補償を求めていく」などを挙げた。さらに課題として「市内の避難者全体をまとめるのに名簿を作りたいが、個人情報の問題などがあり難しい」と話した。
出発式後「お礼の会」が開かれ、「なみえ焼そば」や豚汁、自家製のおしんこなどが避難者から振舞われた。浪江町から避難している畑山ヒロ子さん(67)は「支援されて輪ができ、気持ちに余裕が出てきた。今後いつ帰れるのかという不安はあるが、元気な限り地域になじんでいきたい」と話した。
市内には、6月18日現在、70世帯171人が避難している。西ヶ谷住宅に居住している避難者は46人。
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