七里ガ浜自治会館で記念撮影をする視察団＝今月13日撮影
韓国南部に位置する南海郡の社会福祉協議会（社協）のメンバー23人が、自治体単位での福祉活動の視察と勉強のため、今月13日、七里ガ浜自治会（五十嵐昭次会長）を訪問した。同社協は神奈川県内でも特に市民による福祉・ボランティア活動が活発な地域を独自に調べ、４年前にも勉強を目的に七里ガ浜自治会を訪れている。今回も直接の問い合わせによる再訪となった。
視察団一行は七里ガ浜自治会館集会室に集合、同自治会の中村誠さんによる茶席でもてなされた。初めての茶道体験に一行は作法にとまどいながらも笑顔で抹茶を味わった。
講習会では、同自治会福祉部の活動として、赤い羽根共同募金や高齢者向けの企画、七里ガ浜発七ヶ浜復興支援隊などを紹介。
高齢者福祉の一例として、交流会を自治会館で行う「いきいきスクール」や、一人暮らしの高齢者宅への弁当宅配サービスなどが説明された。視察団からは「金銭負担はどうなっているのか」などの質問がなされた。
他にも赤い羽根共同募金に住民が参加しやすいよう募金箱を回覧する方法などが紹介され、工夫された仕組みに視察団は関心を示していた。復興支援隊の活動報告の際は、それぞれ神妙な面持ちで被災地の写真を見つめていた。
ボランティア中心の福祉活動に驚き
同自治会は、福祉活動は会員の会費とボランティアによるところが大きいと講習会をまとめた。視察団一行は「韓国では市民による福祉活動の社会的地位がまだ弱いので、日本から学ぶことが多い」と視察の成果を話した。
同社会福祉協議会のヨンゴク・ゾンホ会長は「韓国では福祉は寺院などが行うもの、という認識が強く、市民によるボランティアの意識が高いとは言えない。市民が率先し自治会単位で取り組んでいる成果は、大変参考になった」と話した。
同自治会の中里成光副会長は「七里ガ浜自治会に興味を持ってもらったのは大変ありがたいこと。こちらからも交流を深めていければ」と話した。
同視察団は４泊５日の行程で来日した。鎌倉の他には茅ケ崎、箱根の福祉環境の視察を行った。
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