市内に避難している被災者らを中心とした団体「東北支援・鎌倉プロジェクト」(元川雅通代表)と、横浜市栄区にある金井高等学校(岡崎久保校長)の生徒会執行部が協力して9月8日、9日の2日間、同校の文化祭で、「浪江焼きそば」を販売した。
同校の非常勤講師で、同プロジェクトの役員でもある渡辺公子さんが、生徒会を受け持つ新倉理恵先生に浪江焼きそばを紹介した。新倉先生は6月に新体制となった生徒会の活動として、焼きそばを使って同プロジェクトとの交流を模索。共同で販売する運びとなった。
200円で販売された浪江焼きそば。肉ともやしの2種類の具材に太麺が特徴で、生徒らは「シンプルだけどおいしい」と舌鼓。生徒会長の大賀歩さん(2年)は「震災関連の報道が減っている。人が集まる場所で、皆に現状を知ってもらう機会になれば」と企画への思いを語った。収益は、生徒会から義援金として被災地に寄付される予定だという。
文化祭のオープニングセレモニーでは、福島県浪江町から市内常盤に避難している松尾弘美さんが同校生徒らの前で「水害や放射能の被害を忘れないで、一人ひとりに考えて欲しい」と話した。また、「同世代の人たちに伝えたいこと、考えてほしいこと」として、福島県の富岡町から同県いわき市に避難している知人の女子高校生の言葉を代読。「震災で、人間の本質を見た。自分を犠牲にして他人を助ける人。反対に真実を隠して国民をごまかそうとした人」「原発の電気は福島県民のためでなく、東京に送電されていたことをどれだけの人が知っていたか」「原発を止めても廃炉には様々なハードルがある」など、同世代の高校生へ向けて紹介した。
また被服室では、被災地の岩手県釜石市と大槌町の写真や、被災ペットの里親募集の告知などが展示された。
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