新元号「令和」の出典として話題となった「万葉集」。鎌倉市はこのほど、市制80周年事業の一環として、万葉集をはじめとした日本古典の研究拠点を目指す「鎌倉仙覚文庫」を設立すると発表した。今秋の式典に向け、関連行事を開催予定だ。
万葉集の中には鎌倉を詠んだ歌が3首、鎌倉出身の防人が詠んだ歌が1首ある。また妙本寺(大町)には、鎌倉時代に万葉集研究に功績を残した学僧・仙覚を顕彰する史碑が建っている。
こうした鎌倉と万葉集とのゆかりを踏まえ、市制80周年事業の一環として「鎌倉仙覚文庫」の設立を決定した。
同文庫は市中央図書館を拠点とし、同館や鎌倉文学館が所蔵する万葉集、古今和歌集、源氏物語、源実朝、東国和歌に関する書籍を集約。また市は、青山学院大学と包括協定を締結し、同大学文学部日本文学科の小松靖彦教授らの協力のもと、研究を進めていく。
さらに、仙覚の著書の原本やその複製、仙覚に影響を受けた近世国学者の万葉研究書などの購入、もしくは市民に寄贈を呼びかける。
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今年11月の市制80周年式典に向け、市内図書館や鎌倉文学館所蔵の関係書籍一覧を作成し、定期展示を企画。そのほか、妙本寺で市民向け「万葉集講座」や、万葉集研究の第一人者で令和の考案者ともされる中西進氏を招いた講演会の開催なども予定されている。
市担当者は「市民の皆さんに、日本古典と鎌倉との深いつながりを知っていただければ」と話している。
問い合わせは市共創計画部文化人権課【電話】0467・23・3000(内線2517)へ。
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