年齢や障害の有無に関係なく気軽に旅行が楽しめる「ユニバーサルツーリズム」の普及促進を目指す観光庁の取り組みに、(公社)鎌倉市観光協会(大森道明会長)が参画することが決まった。同協会は今後、観光案内所での障害者への接遇改善や車いすでも宿泊できる施設の情報を多言語で発信することなどを通じて、「誰もが快適に過ごせる受け入れ環境の整備」を目指す。
2020年東京五輪・パラリンピック大会では、国内外から多くの旅行者が日本を訪問すると予想されている。
それに合わせて観光庁ではユニバーサルツーリズムの普及を図っており、今年度は外国人の高齢者や障害のある旅行者が、事前の情報収集が容易になることを目的に「バリアフリー旅行相談窓口設置に係る実証事業」を実施することを決めた。
8月26日に実施事業者が発表され、鎌倉市観光協会は、タウンモビリティステーションふくねこ(高知県)とともに採択された。
同協会はJR鎌倉駅東口改札横の観光総合案内所の運営を鎌倉市から受託しており、8人の多言語対応が可能なスタッフが勤務する。昨年1年間で約25万件の案内業務を行い、そのうち約4万5千件(約7万6千人)が外国人だったという。
ただ高齢者・障害者向けの宿泊・観光案内の情報そのものが少なく、障害を持つ外国人からの問い合わせは年間数件にとどまっているという。
同協会では今後、車いすユーザー向けの旅行企画などを行っているNPO法人湘南バリアフリーツアーセンターと連携。観光庁の補助を受けながら、案内所のスタッフに対する障害者との接遇講習を開催するほか、車いすでも宿泊が可能な施設などの調査を進め、ホームページや多言語ガイドによって情報発信を進めていく。
大津定博専務理事は「五輪やパラリンピックで外国人客の増加が見込まれるなか、誰もが鎌倉観光を楽しめるような環境の整備を早急に進めていきたい」と話した。
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