鎌倉市は12月4日に開会する市議会12月定例会に、一般会計を2億9182万1千円増額する補正予算案を提出する。うち約2・8億円を、台風15号・19号による土砂崩落や倒木処理等の費用が占める。
補正予算案の中で最も多い約1億5千万円を占めるのが、史跡崖地等の崩落復旧や崩落防止工事に関係する事業だ。国指定史跡永福寺跡内の市有地では、台風15号の影響で崖崩れが発生。土砂が二階堂川を塞ぎ、市道が冠水した。一時通行不能となったほか、近隣の建物にも被害が出た。
市では、「応急復旧はしたが、今後も同様の崖崩れが発生する恐れがあるため、対策を早急に行う」としている。
このほかにも、朝夷奈切通の復旧(崩落土砂処分等)、鶴岡八幡宮境内や東勝寺跡の崩落防止対策が盛り込まれている。いずれも工期は5〜6カ月程度かかるという。
ハイキングコース年度内に一部再開
また、倒木や土砂崩れで9月から通行禁止が続いている市内3つのハイキングコースのうち、「天園ハイキングコース」と「葛原岡・大仏ハイキングコース」の崩落対策、倒木等の処理費用として、約1千万円が盛り込まれている。
市によると、「葛原岡・大仏」は年度内に一部再開できる見込みで、全面開通は6月頃を目指す。「天園」は一部再開が6月頃となる見通しで、全面開通のめどは立っていない。
残る「祇園山ハイキングコース」については、民有地における土砂崩れがひどく、所有者と対応を検討中という。
総額は10億超
今回の台風対応では、9〜11月に専決処分による予算措置で約6・8億円が補正されており、既存予算で対応した約0・7億円と合わせると、事業費は約10・3億円にのぼる。
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