「歴史と文化の魅力知って」
○…2022年に放送が決定したNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。市観光課内の大河ドラマ担当として、番組後半に紹介される鎌倉名所の選定や関連グッズを販売するドラマ館の開設など、多くの課題と向き合う。「武家社会の礎を築いた義時を通して、鎌倉の深い歴史をたくさんの人に知ってもらえれば」
○…東京都港区高輪生まれ。成城大学入学後は、万葉集研究に明け暮れた。その時、師事したのが、新元号「令和」の考案者とされる中西進氏だった。学者を目指していたが、「未来を担う子どもに文学の魅力を伝えたい」と30歳で教員の道へ。腰越に居を構え、国語教諭として、七里ガ浜高校や平塚江南高校、最後は鎌倉高校で副校長を務めた。教育のモットーは「自分が教材になること」。学級通信に映画や音楽、小説についての思いを書き続け、生徒と感動を共有した。離任式の夜、100人を越す教え子が自宅に集まり祝ってくれた。「人生最高の瞬間だった」と振り返る。
○…2年前、鎌倉に関する文化コンテンツを発信する市の職員公募に応募。文化人権課の課長として採用され、第二の人生を歩み始めた。「万葉集」など古典文学を集めた「鎌倉仙覚文庫」の開設など市制80周年イベントの企画運営に尽力。市観光協会と協定を結び、映画やドラマの撮影の依頼に協力する「フィルムコミッション」を近日中に発足させる予定だ。
○…息子2人は独立、今は妻と愛猫と暮らす。50歳の時、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が立ち上げたネット新聞に映画や演劇のレビューを書き始めた。鋭い切り口が評判を呼び、東京国際映画祭で選考委員を任されたことも。「私にとって文化や歴史に触れることは生きる上で必要不可欠。今後も愛し続けたい」
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